[北アルプス]蓮華温泉から朝日小屋へ単独縦走の旅 1日目

昨年(2015年)に登った白馬岳の頂上から見た北側の山々が素晴らしかったので、今度は北側から登ってみたいと思い色々と調べていました。そんな折に見つけたのが蓮華温泉から朝日岳〜雪倉岳を経由して白馬岳に至る登山ルートです。一般的にはロープウェイを利用できる白馬大池から小蓮華経由で白馬岳に登るコースが人気です。蓮華温泉からのルートはかなりの距離があるので「健脚な人向け」だということが自分の見た本には書いてありました。

今年は表銀座を歩いて槍ヶ岳へ登りたいという目標があったので、それの予行演習も兼ねて蓮華温泉からのコースに挑戦することにしました。狙い目は梅雨明けすぐの7月下旬です。ところが今年は梅雨明けが長引いて梅雨明けが発表された後も天候不順。なかなか良い条件の日が巡ってきません。2016年の夏山シーズンは天候に振り回された感があります。同じように天気に悩まされた方も多かったのではないでしょうか?

天気予報を毎日のようにチェックし、週間予報を見ては一喜一憂し、悶々としつつも縦走するための食料や山用品を買い足したりして準備をしていました。そして2016年8月上旬。ついに行けるチャンスが巡ってきました!

秘湯「蓮華温泉」目指して

2016年8月5日 AM0:33

前日夜に出発し、関越〜上信越道と高速に乗り、長野ICで降りてからは下道。白馬を経由して新潟県糸魚川市へ。文章で書くとこれだけですけどかなりの移動距離です。しかも蓮華温泉は白馬岳と同じ山域にありながら登山口は新潟県なのです。そのため猿倉(白馬岳の大雪渓を登る登山口)に行くよりも首都圏からだとアクセスが悪い!まぁ、こればかりは仕方がないですね。

蓮華温泉までの道は真っ暗

深夜の山道は真っ暗なので毎度のことながら慎重に運転していきます。午前1時頃に蓮華温泉の駐車場に到着しました。そのまま車の中で仮眠をとります。

2016年8月5日 AM4:05

まだ真っ暗な中起きて朝食をとります。夜空には満天の星空が…これは天気も期待できそうです。

次第に空が明るくなってきました。車の外に出ると夏とはいえひんやりと冷たい空気です。

蓮華温泉は糸魚川ジオパークの一部になっているそうです。
蓮華温泉の駐車場。無料で停められます。

AM4:45

この日は金曜日だったためか朝の段階でもまだ駐車場には空きがありました。駐車場にトイレがあるのでトイレを済ませて準備をします。

駐車場の坂を下るとすぐに黒っぽい建物が見えてきます。蓮華温泉ロッジです。

黒い壁が特徴的な蓮華温泉ロッジ

まさに山奥の秘湯という感じの場所です。温泉目当てだけの人はここに泊まるんでしょうかね〜。登山で前泊するならここに泊まるのも良いかも…。

朝日岳に行くにはまず蓮華温泉ロッジ前の砂利道から「蓮華温泉キャンプ場」に向かいます。露天風呂に行く道とは違うので注意。

AM5:05

10分ほど歩いていくと蓮華温泉キャンプ場に着きます。誰もキャンプしていませんでした。前泊を安く済ますならこっちにテント泊もありか?

キャンプ場を横目に更に進んでいきます。木道がずーっと整備されているので特段危険箇所もありません。梅雨明けしたとはいえ前日までの雨で木道や木々も濡れていました。湿気100%のまとわりつくような空気の中をたった一人で進んでいきます。鳥と虫の鳴き声だけが聞こえる静かな朝です。

AM5:20

キャンプ場から15分ほど歩くとアヤメ平に到着。ここだけ開けて小さな湿原のような感じになっています。

遠くにこれから登る山々が見えます。朝日に照らされて綺麗でした。

更に5分ほど行くと「兵馬の平湿原」に到着。こちらはちゃんと名前に「湿原」と書いてあるだけあって先ほどのアヤメ平よりも広い感じ。

木道をひたすら歩いていきます。

「兵馬の平湿原」から朝日岳への分岐があります。

ここからしばらく行くと次第に本格的な山道になります。それまでの木道の平坦な道とはうって変わって登ったり降りたり、登ったり降りたり….

AM6:14

30分ほど歩いていくと橋が見えました。

沢の水が轟々と流れています。

山奥に似つかわしくない…

結構しっかりとした鋼鉄の橋。

巨石がゴロゴロ

最初はひたすら樹林帯を歩いていくので展望が利かず。黙々とただひたすら歩を進めていきます。

AM7:05

1つ目の橋から40分ほどでひょうたん池到着。どこがひょうたんなのか良くわからず(苦笑)

ひょうたん池から5分ほど行くと2つ目の端に到着。蓮華温泉から4.8キロの地点です。

景色が良い!

空を見上げると青空がぁぁ!これを待っていたんだよぉぉ!

テーブルと椅子がちゃんとあるw

橋を渡った先にちょうど休憩に適した岩があるので、ここでザックを降ろして休憩です。

朝日に照らされて緑がキラキラしててとても美しい!

蓮華温泉からは4.8キロ。結構歩いた。

ここから朝日岳へは6.1キロ。まだ結構あるなぁ。一応この橋の名前は「白高地沢橋」というそうです。写真撮ってなきゃ確実に名前忘れてますね。

10分ほど休憩してさぁ出発。まだまだ先は長いぞ〜….ただ黙々と樹林帯を歩きます。長いので省略っ!

この階段がダラダラ長くて地味にきつい

五輪尾根 そこは天空の花園

AM8:35

橋から約1時間半ほど歩くと森林限界を越えて次第に視界が開けてきます。周りは背丈の低い高山植物ばかりになります。

この日は晴れたり曇ったり…。雨こそ降られませんでしたがめまぐるしく変わる天候。雲が早いスピードで流れていきます。

ひたすら階段を登っていくのが地味に辛いですが、辺りには一面に高山植物の花々が咲いていて目を楽しませてくれます。

むむ、何かあるぞ?あれが三角点?

AM9:00 花園三角点到着

蓮華温泉登山口から約4時間。五輪尾根の花園三角点に到着です。

ちゃんと三角点があるんですね。

「花園三角点」という標識もちゃんとあるのでわかりやすい。

この辺りの眺望は晴れていると本当に最高です。白い雲と青い空に緑の草木が映える。

座れないことはないけど…

花園三角点から少し行くと崩壊したベンチがあります。崩れかかってる…(汗

座れなくはないので、荷物を降ろして小休止。青空が見えていたのですが一気に雲が出てきて辺り一面真っ白いガスの中に。

この辺りは池塘が点在し高層湿原のようになっています。

多種多様な高山植物が咲き乱れ、花が好きな方にはたまらない場所でしょうね。僕は高山植物の事に疎いのでもう少し勉強しようかなと思いました。

釣鐘の形をした可憐なハクサンシャジン

花園三角点から朝日岳頂上へはコースタイムで3時間。まだまだ先は長いです。

次第に気温も高くなってきて汗が滴り落ちます。朝5時から歩いてきたので疲労も次第にたまってきました。

結構ぐったり。疲れた…

平日ということもあり行き交う登山者は数えるほど。誰もいないので横になってもいいよね…。この場所でお昼ご飯を食べました。

がれ場も多い

山の危険を改めて考えさせられた

実はこの日、五輪尾根で滑落事故がありました。中高年の登山パーティーのうちの1人が足を滑らせて滑落。自分は滑落した後にその場を通りかかったのですが、滑落した方は重傷のようで動けずに救助を待っている状態でした。後になって山小屋で聞いたところ無事に救助されたということなのでホッとしましたが、山ではちょっとした油断が怪我や事故に繋がるということを改めて認識させられた出来事でもありました。

蓮華温泉から朝日岳までのルート、実際に自分で歩いた感じではそこまで危険な箇所はありません。ごく普通の整備された山道です。滑落現場もどこの山にでもありそうな普通の山道です。左側が切れ落ちた谷になっていて足場の狭い箇所でしたが、注意して通過すればどうということはないような場所です。事故に遭われた方も「まさか」という思いだったのではないでしょうか。ちょっとでも危険を感じる箇所は慎重に行動することが重要だということを改めて思いました。

栂見新道分岐到着 朝日岳は近くて遠い

PM13:00 栂見新道分岐

五輪尾根から栂見新道への最後の登りは結構きつかったです。暑さと疲労でかなり体力を持っていかれました。

ようやく五輪尾根の終着

そして朝日岳へはここからまだ1時間かかります。

目の前には朝日岳の頂上へ続く山道が…。このルート、覚悟してきたもののやっぱり長い!滴り落ちる汗を拭きながら一歩一歩歩いていきます。

朝日岳の頂上へはまだまだ登る

朝日岳頂上付近にはわずかながら雪渓が残っていました。直接雪の上を渡るところはほとんどありませんでした。

朝日岳山頂到着!

AM13:57

水や食料が減った分ザックの重さは軽くなっているはずですが、最初よりも重く感じるのはなんででしょう。息を切らせつつなんとかコースタイム通り分岐から1時間で朝日岳山頂に到着。でも朝日岳山頂はガスに包まれ展望が利かずに残念無念。

一緒に登ってきたおっちゃんに写真を撮ってもらいました。歩いている人って数えるくらいしかいないから、抜きつ抜かれつで自然と会話するようになりますね。山って不思議。

山頂でしばらく休憩しているとガスが取れ、再び灼熱の太陽が顔を出しました。真夏のアルプスの日差しは超強烈です。帽子と日焼け対策は必須。

朝日小屋はここから40分かかります。

朝日岳から朝日小屋へは「ほぼ下り」なので比較的楽ですが、最後最後での登り返しがきつかった。

水平道方面から歩いてきた人達もいました。朝何時に出てきたんだろう…

上の写真は朝日小屋手前、水平道との分岐です。ここから登った先に山小屋があります。

こっちは水平道方面。雪倉岳や白馬岳へはこちらから行くことができます。

朝日小屋ついについた〜!

朝日小屋到着!

PM14:48 朝日小屋到着

蓮華温泉を出発してから10時間弱で朝日小屋に到着しました。着いた時には青空が!

ですが、すぐにまたガスの中に…。小屋前には多くの登山客がいました。

平日だからかまだまだ余裕のある朝日小屋前のテント場

テント場に荷物を置いて、朝日小屋でテントの受付をします。

写真に写っている赤い屋根の建物がトイレ

夕方になるとガスが取れてきて素晴らしい景色を見ることができました。

長くて暑くて大変だったけど登ってきてよかった!この景色見れたら何も言えねぇ…

この夕日本当に綺麗でした

日本海へ沈む夕日も見ることができました。心が洗われますね。

蓮華温泉から朝日岳登山 1日目まとめ

「五輪尾根」のお花畑は期待以上でした。花好きな人が来るというのも頷けます。疲れたけれど心洗われるような絶景も見ることができて言うことなし。明日に備えて早めに眠りにつきました。

今回歩いたルート

コースタイム

  • 4:45 蓮華温泉駐車場出発
  • 7:05 ひょうたん池
  • 9:00 花園三角点
  • 13:00 栂見新道分岐
  • 13:57 朝日岳山頂
  • 14:48 朝日小屋到着

標準コースタイム:8時間10分
実際に歩いた時間:10時間3分(休憩時間込み)

実際に歩いてみた感想

蓮華温泉から朝日小屋までは遠い!です。およそ11キロの道のりです。蓮華温泉からは少し降り、そこから朝日岳山頂まで約1200メートルほどの標高差を登っていきます。多分自身最長距離を歩いたかも?かなりのロングコースなのでそれなりの体力が必要です。個人的には朝日岳から下って小屋直前の登り返しが一番キツかったです。

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